副業紹介サービスの Offers を利用してお仕事してみた感想

昨年の話ですが、副業紹介サービス Offers を利用し、フリーランスエンジニアとしてスタートアップの開発チームに参画していました。

実をいうと、Offers にはユーザー登録だけすませて放置しており、あまり期待していませんでした。が、思いのほかサクサクと話が進み、リモート副業生活を始めていました。

フリーランスエンジニアの現在と過去

2012年、私がフリーランスの Web 系エンジニアとして独立したときは、ランサーズとクラウドワークスくらいしか開発案件を紹介してもらえるサービスは存在しませんでした。

最近ですと、どうやら副業系の人材サービスが流行っているらしく、Instagram や Twitter でネット広告をよく目にします。

2021年5月、fukabori.fm という Podcast でスポンサーをしていた Offers を知り、お試しで登録しました。

登録、カジュアル面談、業務委託契約

当時の状況はというと、自分でプロダクトを作って起業したいという気持ちが強くありました。なので、「生活費をまかなえるくらいの短めの稼働時間で、面白そうな働き口があればラッキー」くらいの軽い動機でした。

登録してから1ヶ月くらい経過した頃に、仕事のお誘いメッセージが来ていました。気づかずに2週間近く返信せずに放置してましたが、とりあえず話だけでも聞いてみようと返信をしてみました。

面談してみたところ、それなりに興味を持てそうな事業内容だったので、すんなり業務委託契約を結ぶことになりました。内容としては、React での新規プロジェクトを一人で任せてもらい、そのあと既存の React Native プロダクトの改善をしていました。

そんなこんなで半年後には、開発が順調に進んだせいもあってか、めでたく資金調達にも成功しました。そのタイミングで自主事業に専念したいという理由からチームを去りました。

Offers の良かったところ

Offers は、使用感としては好印象でした。

実を言うと、フリーランスを始めてこのかた Web サービスを介してお仕事を見つけた経験がありませんでした。

かなり昔にクラウドワークスに登録してみたときは、一度も契約に至りませんでした。テキストで交渉するのが億劫だったり、本当に安全な案件なのか疑ってしまったりして、お誘いのメッセージが来ても思い切って仕事を受ける気にはなれませんでした。

対象がスタートアップの場合にはなおさら、精神的にコミットできそうにないことへの後ろめたさもあります。ひたすらカジュアル面談を繰り返すだけで、これといったアクションを起こせずにいました。

こんなふうに優柔不断な私ですが、 Offers の場合は副業という枠組みで稼働時間も少なかったため、ちょっとしたお試し気分で一歩を踏み出すことができました。

人材系サービスの必要性

Offers に不満点は一切ないものの、本音を言ってしまうと、人材系の Web サービス全般に対して物足りなさを感じています。

マッチングが主体の人材サービスは、仕事を探すときだけに活用するツールに過ぎず、専門性の高い価値を提供しているとはどうしても思えないからです。転職するときに利用した Forkwell にも同様の印象があります。

得意なスキルで価値を発揮するのは技術者として喜ばしいことですし、やり甲斐もありますが、不満がないわけではありません。フリーランスの分際ながら、どうせなら不得意な領域でチャレンジできる環境で、自分を伸ばしてみたいという希望が少なからずあります。

しかし、既存サービスは、経験・スキルでのマッチングがせいぜい。より深いところで相性の良し悪しを判断するのは雇用契約を結ぶ当事者たちに委ねられています。個人の心情とか、エンジニアの成長志向、期待値のズレのリスクなどもひっくるめて上手にマッチングすることはできないのでしょうか。

そんなモヤモヤを感じていたところ、つい先日、とある人材系のスタートアップの代表の方と話す機会がありました。詳しく伺ってみると、上記の不満点を解消できそうな面白い取り組みをされており、事業内容にも説得力があって感心させられました。

しばらく一人でプロダクト開発を続けるつもりですが、またチームで働きたくなったときは、そこに相談してみるつもりです。もしうまく事が運ぶことがあればブログにてご報告したいと思います。